○上田地域広域連合情報公開条例
平成13年6月1日
条例第4号
目次
第1章 総則(第1条~第4条)
第2章 公文書の開示(第5条~第17条)
第3章 審査請求(第18条―第19条の2)
第4章 情報公開の総合的推進(第20条・第21条)
第5章 補則(第22条~第26条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、上田地域広域連合(以下「広域連合」という。)の保有している情報が、住民の共有の財産であることから、地方自治の本旨に基づき、住民の知る権利を保障するため、公文書の開示を請求する権利を明らかにするとともに、情報公開の総合的な推進に関し必要な事項を定めることにより、広域連合の諸活動を住民に説明する責務が全うされるようにし、広域行政に対する住民の信頼と理解を深め、広域行政への参加充実を期し、もって公正で開かれた広域行政を推進することを目的とする。
(1) 実施機関 広域連合長、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会及び議会をいう。
(2) 公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
ア 官報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの
イ 歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の目的に鑑み、公文書の開示を請求する権利を保障するとともに、個人に関する情報の保護に最大限の配慮をしなければならない。
(利用者の責務)
第4条 この条例の規定により公又書の開示を受けた者は、その情報の適正な使用に努めなければならない。
第2章 公文書の開示
(開示請求権)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関が保有する公文書の開示を請求することができる。
(開示請求の手続)
第6条 前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した開示請求書を実施機関に提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、住所又は事務所の所在地及び代表者の氏名)
(2) 公文書の名称その他の開示請求に係る公文書を特定するために必要な事項
(3) その他実施機関が定める事項
2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求者に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(公文書の開示義務)
第7条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、当該公文書を開示しなければならない。
(開示しないことができる公文書)
第8条 実施機関は、開示請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合は、当該公文書を開示しないことができる。
(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより、明らかに開示をすることができないとされているもの
(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第2項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
ア 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 公にすることにより、人の生命、健康、生活又は財産の保護、犯罪の捜査、犯罪の予防その他公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると認められる情報
(5) 実施機関内部若しくは実施機関相互間又は実施機関と国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人若しくはこれらに準ずる団体(以下「国等」という。)の機関との間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に住民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(6) 実施機関又は国等の機関が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しく支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、実施機関又は国等の機関の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 市、国若しくは他の地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(部分開示)
第9条 実施機関は、開示請求に係る公文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。
(公益上の理由による裁量的開示)
第10条 実施機関は、開示請求に係る公文書に不開示情報(第8条第1号に該当する情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該公文書を開示することができる。
(公文書の存否に関する情報)
第11条 実施機関は開示請求に対し、当該開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第12条 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し規則で定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る公文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(1) 本条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの公文書について開示決定等をする期限
(2) 第三者に関する情報が記録されている公文書を第10条の規定により開示しようとするとき。
(開示の実施)
第16条 実施機関は、開示決定をしたときは、速やかに、開示請求者に対し、当該開示決定に係る公文書の開示を実施しなければならない。
2 公文書の開示は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関が定める方法により行うものとする。ただし、閲覧の方法による公文書の開示にあっては、実施機関は、当該公文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
(費用の負担)
第17条 公文書の開示に係る費用は、無料とする。
2 開示された公文書の写しの交付を受ける者は、当該写しの作成に要する費用及び送付に要する費用(写しの送付の方法による公文書の開示の実施を求める場合に限る。次項において同じ。)を負担しなければならない。
3 前項に規定する写しの作成に要する費用及び送付に要する費用は、規則で定めるところにより徴収する。
第3章 審査請求
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第18条 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項本文の規定は、適用しない。
(審査会への諮問)
第18条の2 開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、上田地域広域連合情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下するとき。
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示するとき。ただし、当該公文書の開示について反対意見書が提出されているときを除く。
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
(諮問をした旨の通知)
第19条 前条第1項の規定により諮問をした実施機関は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下この章において同じ。)
(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る公文書の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る公文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該公文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
第4章 情報公開の総合的推進
(情報公開の総合的推進)
第20条 実施機関は、公文書の開示のほか、情報公表施策及び情報提供施策の拡充を図り、広域行政に関する正確で分かりやすい情報を住民が迅速かつ容易に得られるよう、情報公開の総合的な推進に努めるものとする。
(出資等法人の情報公開)
第21条 広域連合が出資その他財政支出等を行う法人であって、実施機関が定めるものは、この条例の趣旨にのっとり、情報公開を行うため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
第5章 補則
(公文書の管理)
第22条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、公文書を適正に管理するものとする。
2 実施機関は、公文書の管理に関する基準を設けるとともに、これを一般の閲覧に供しなければならない。
3 前項の基準には、公文書の分類、作成、保存及び廃棄に関する基準その他の公文書の管理に関する必要な事項を定めるものとする。
(開示請求をしようとする者に対する情報の提供)
第23条 実施機関は、開示請求をしようとする者が容易かつ的確に開示請求をすることができるよう、当該実施機関が保有する公文書の特定に資する情報の提供その他開示請求をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
(施行の状況の公表)
第24条 広域連合長は、毎年この条例の施行の状況について、その概要を公表するものとする。
(他の制度との調整)
第25条 この条例の規定は、他の法令等の規定に基づき、公文書の閲覧若しくは縦覧又は写しの交付の手続きが定められている場合には、適用しない。
(補則)
第26条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成13年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、平成13年4月1日以後に実施機関が作成し、又は取得した公文書から適用し、平成13年3月31日以前に作成し、又は取得した公文書については、整理の完了したものから適用する。
附則(平成16年2月23日条例第1号)
(施行期日)
1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の上田地域広域連合情報公開条例第8条の規定は、この条例の施行の日以後にされた開示請求(同条第6号に規定する開示請求をいう。以下同じ。)について適用し、同日前にされた開示請求については、なお従前の例による。
附則(平成20年2月29日条例第2号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成28年2月22日条例第1号)
(施行期日)
1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の上田地域広域連合情報公開条例第3章の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後にされた上田地域広域連合情報公開条例第12条の規定による開示請求に対する決定(以下「開示決定等」という。)又は同条例第6条の規定による開示請求(以下「開示請求」という。)に係る不作為に係る審査請求について適用し、施行日前にされた開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る不服申立てについては、なお従前の例による。
附則(平成30年11月5日条例第2号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成30年12月1日から施行する。
附則(令和5年2月22日条例第1号)抄
(施行期日)
第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。